/フレスコ画の種類/フレスコの下地準備
○フレスコ下地壁の化学変化


フレスコ画の壁は、水で練り合わされ、乾燥するにしたがって硬化する白色に近い材料を使います。
通常は、石灰モルタル(消石灰に砂と水で練り合わせたもの)が使われます。
石灰モルタルが乾燥すると石灰石と同じ構造を持つようになり、堅牢性が高まります。
石灰モルタルは、石灰石から作られ、次のような過程を経て硬化します。


石灰石 [CaCO3]
 


焼成 炭酸ガスが発生 ( CaCO3 → CaO + CO2↑)
              900℃
生石灰 [CaO]
 


水を加える 消石灰の生成 ( CaO + H2O → + Ca(OH)2 )
消石灰 [Ca(OH)2]
 


砂と水を加える 石灰モルタルの製造
石灰モルタル
 


壁に塗る
石灰ストゥッコ(壁)
 


水で溶いた顔料で描画(壁が固化する迄の約1日以内の作業)
石灰ストゥッコ(壁)
 



水で溶いた顔料で描画(壁が固化する迄の約1日以内の作業)
水分の蒸発と炭酸ガスの吸収 ( Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O )
固化した漆喰壁[CaCO3]
 


■砂の役割
石灰が固着剤の役割を果たすのに対し、砂は骨材の役割をはたします。砂の粒径と色が、画面の見栄をきめ、さらに堅牢生を左右します。
イントナコ層では、彩色のことを考えて比較的白い砂を選ぶと発色がよくなるでしょう。また、この段階で色砂や顔料を加えると、有色下地のかべとなります。
砂は、塩分や雲母をまったく含まない川砂が良く(塩分はフレスコを台なしにし、雲母は画面に照りを与えて作品の見栄を悪くします)、イントナコ層では、日本画の大理石粉や方解末も利用できます。


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