○油絵具の有害性


絵具の原料の中には、砒素化合物を始めとしてカドミウム化合物、クロム化合物や鉛化合物など、有害性を持った化学物質が含まれています。したがって、学童用とことわって有害性物質をまったく使って無いものを除き、絵具を扱う場合には常にある程度の注意をしなくてはなりません。かといって、あまりにも過敏な感情によって有害性表示のある絵具を危険視する必要もありません。そこで、絵具を取り扱う上での諸注意を示しておきたいと思います。

《有害性表示について》
画材メーカーでは、PL法の施行により業界としての統一表示を行っています。有害性物質それぞれの基準に
のっとり、『シンボルマーク』と『警告文』をチューブまたはラベルに表示を行なっております。
クサカベ油絵具、ミノー油絵具ではチューブに、クサカベ水彩絵具ではラベルに表示しています(写真参照)。
有害性物質含有の製品は5種類に分けられ、一般表示も含めると6種類になります。
それぞれには、以下のような具体的指示が記載されています。

《取り扱い上の注意について》
・カドミウムの化合物を含むもの。
・セレンおよびカドミウムの化合物を含むもの。
・鉛化合物を含むもの。
上記の表示が有る絵具類は、比較的高い有害性があります。汚れた手でタバコを吸ったり、食物を触ったりしないよう注意してください。また手に付いた絵具は石鹸で洗ってください。特に、水彩絵具の場合は、顔料が親水性になっておりますので、体内に吸収されやすくなっています。なめたり、手に付いた絵具をそのままにしたりしないでください。
さらに、顔料としてテンペラやフレスコに使う場合に最も危険性が高く注意を要します。吸い込んだり、直接手で触ったりすることがないようにしてください。特に、大量に使用する様な場では、防塵マスクや安全手袋の使用を心掛けてください。また、皮膚に付着した顔料は石鹸で充分に洗い流してください。
有害性の顔料が付いたと思われる衣服もそのまま着ていることなくよく洗っておいてください。

・溶解性コバルト化合物を含むものは、法律上の表示問題が中心で一般の顔料を扱う場合と同じで十分です。

・硫化水銀を含むものの場合は、加熱すると有害ガスの発生につながります。加熱は絶対に禁止です。

・一般の非有害性顔料を含むものも、粉で扱う場合には吸わないよう注意が必要です。

注意:厚く塗った絵具層をペーパーやすりで削るような作業をする場合にも、有害物質が飛散する可能性があります。顔料を扱うのと同様、充分に注意をしてください。

《その他の注意》
ちいさな子供が間違って絵具等を口に入れた場合は、直ちに医者と相談し、メーカーにその絵具の組成を問い合せ(クサカベの場合はラベルやチューブにC.I.ネームで表示しています)、その指示にしたがってください。

《問い合わせ》
各画材メーカーでは、自社製品に対して情報公開の窓口を持っています。
事故発生時の内容照会や、日ごろの取り扱い不安などについては、各画材メーカーに問い合わせてください。


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